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出会いがつないだ江田島での暮らし

橘高さんご家族

【家族構成】
めぐみさん(40代)、お子さんたち
【移住暦】
3年目
【仕事】
イラストレーター、織作家(備後絣)、学生民泊の受け入れ

▲沖美町で製作中のツリーハウスでの橘高さん。

なんとかなるか!と江田島へ

 福山市から江田島市へ移住した橘高さん。江田島を訪れるようになったきっかけは、息子さんが呉市内の学校へ通い始めたことでした。何度か足を運び、海のある風景や島で開かれるイベントに触れるうちに、「ここはいいところだな」と感じるようになったそうです。

「なんとかなるか!と、とりあえず来てみたら、あとから道ができていったような感じです。」

 学生時代、ホテルの研修で淡路島を訪れた経験から、いつか島で暮らしたいという思いがあった橘高さん。福山では山あいの家で約20年暮らしていましたが、次は海の近くで暮らしたいという気持ちも、江田島への移住を後押ししました。

声をかけてもらって始まった学生民泊

 移住を決めた橘高さんは、先輩移住者の方や地域の不動産屋さんの力を借りながら、畑のついた広い古民家に住むことになりました。
広い縁側には織機を2台も置くことができます。そんな橘高さん、「学生民泊をやってみないか」と声をかけられ、やってみることに!

学生民泊とは、修学旅行で農村地域を訪れる中高生を1家庭ごと数人のグループを受入れ、その場所ならではの体験をするというものです。

 橘高さんが声をかけられたときは、江田島市で学生民泊が行われていることも知らなかったといいます。
しかし、「じゃあ、やります!」と挑戦。現在は学生を受け入れ、島での時間や体験を届けています。

 イラストやデザインの仕事に加え、庭にはみつばちの箱を置いたり、綿花を育てて絣に織ったり。移住前に仕事や暮らしの形を固めていたわけではなく、人との出会いや声かけを受け止めながら、できることを一つずつ増やしてきました。

民泊の学生さんたちは、橘高さんのあたたかな笑顔に迎えられ、さまざまな活動を楽しんでいるようです。

▲備後絣。綿花を育て、糸をつむぐところから橘高さんの手作りです

▲ツリーハウスをつくる橘高さん。

偶然の出会いから遊び場づくりへ

 学生民泊で使う布団を譲ってもらうため、近所に住む移住仲間を訪ねたことが、新しい活動につながります。
話をするうちに、お互いが以前から子どもの遊び場づくりに関わっていたことが分かりました。

橘高さんは福山で約12年間、冒険遊び場の運営に携わっていましたが、江田島に来たときには一度活動から離れようと考えていました。それでも、同じ思いを持つ人と出会い、場所が変わっても「やっぱりやりたいんだろうな」と気づき、再び遊び場づくりを始めました。

(*冒険遊び場(プレーパーク)とは、子どもたちが「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに、禁止事項をできる限りなくして自分主体の遊びを作り出す屋外の遊び場。 )

▲ツリーハウスのほかにも、高さがばらばらのベンチを作っています。ステージにしたり、休憩場所にしたり、はたまたラジコンカーのレースをしたい!という方も。夢は広がります。

子どもも大人も遊べる場所に

現在、橘高さんたちは「みなまる」として、地域の場所を借りながら遊び場づくりなどを進めています。

「みなまる」とは、江田島にみんなの遊び場を作る会。ともに助け合いながら、地域でまるくつながっていく場所であり、みんな花丸!ひとりひとりの個性を大事にする場所、江田島の里海・里山の豊かさと関わっていく場所の「みなまる」だそう。

近くに住む移住仲間や地元の若者などといっしょにイベントの開催やツリーハウスとステージを作るなど、精力的に活動しています。
(ツリーハウスづくりの様子は江田島市都市整備課(tiktok)(リンク)をご覧ください!)

構想しているのは、子どもが遊べるだけでなく、大人が休んだり、ライブをしたり、それぞれの楽しみ方ができる場所です。

活動は2025年度から。海遊びとビーチクリーンの日、みんなで流しソーメンをする日などみんなの居場所づくりに一役買っています。

「大人が生き生きと遊んでいないと、子どもたちもその背中を見て育つと思うんです。まずは大人が楽しむことが大事です。」

誰かが「行ってみよう」と思える場所があれば、そこが居場所になり、人と人が出会い、また別のつながりが生まれていく。
福山でつくってきたような“きっかけの場”を、江田島でも育てようとしています。

▲仲間たちと橘高さん。「みなまる」の活動は中国新聞にもとりあげられました。
江田島に手作りツリーデッキ 子どもたちの遊び場、住民グループが整備(中国新聞デジタル)

動いてみた先に道ができる

学生民泊も「みなまる」の立ち上げも、最初から細かな計画を立てて始めたものではありません。

声をかけられたら応えてみる。やりたいと思ったら、まず動いてみる。橘高さんは、目の前に現れたきっかけを一つずつ形にしてきました。

「こういうビジョンがあって移住した、というわけではないんです。でも来てみたら、どんどん道ができていきました。」

海の近くで暮らしたいという思いから始まった江田島での生活は、学生を迎える民泊や、子どもも大人も楽しめる遊び場へと広がりました。
行き先を決め切ってから進むのではなく、動きながら自分の道を見つけていく。それが橘高さんらしい島での暮らし方です。

橘高さんや地域の若者たちが作るみんなの遊び場づくり活動「みなまる」のインスタグラムは
こちらみなまる(インスタグラム)

江田島で暮らしてみて、どんなところですか?

地域の皆さんが明るくてフレンドリーです。移住してすぐに受け入れてもらい、こちらから無理につながろうとしなくても、紹介を通して自然に関係が広がっていきました。人との距離感が心地よく、いろいろな面で暮らしやすいと感じています

江田島で新しいことを始める環境はいかがですか?

市の支援やサポートが充実していると感じます。市役所の方々もフレンドリーで、相談すると壁をつくらず、丁寧に話を聞いてくださいます。地域おこし協力隊の方々にも活動を手伝っていただいていて、地域と行政の両方に相談しやすい環境があることを、とてもありがたく感じています。