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島の夕陽に魅せられて

鈴木 太郎さん(仮名)ご家族

【家族構成】
本人(30代)、妻(20代)、息子(1歳)
※ご本人の希望により、この記事は仮名での掲載となっています。
【移住暦】
8年目
【仕事】
島内に車で通勤 

きっかけは異動辞令

江田島市内に家を新築された福岡出身の鈴木さん(仮名)は、海上自衛隊の自衛官。
匿名を希望されましたので、ここでは仮名で鈴木さんと呼ばせてもらい、お話を聞いてきました。

ご夫婦の出会いは鈴木さんの赴任先の京都。付き合い始めてわずか2ヶ月後に、鈴木さんに江田島市への異動辞令が出ました。単身で江田島市へ赴いた鈴木さんと京都の奥様、遠距離恋愛の末、2年後にめでたくゴールイン。

「このとき結婚を決めたから、今、江田島市にいます(笑)新婚生活は大柿町の賃貸アパートでスタートしました。この頃は沖美町に家を建てるなんて思ってもいませんでした。」

江田島町に海上自衛隊の第1術科学校や幹部候補生学校があるため、江田島市内には多くの自衛隊関係者が住んでいます。しかし数年で異動辞令がでることもあり、多くの人は借家住まいをされています。

島に家を建てたい

当時のご夫婦は、週末になると広島市内などに出かけて、映画を観たり、ショッピングを楽しんだり、お洒落なカフェへ行ったりと、まちへ出て行くことが多かったそうです。

「めずらしく家でゆっくりしていた週末、江田島のカフェに行ってみようということになり、沖美町の『ETTA JAZZ CAFE』へ行ったんです。その時、ガーデンスタイルのお店からの夕陽を見て、なんて綺麗なんだろうと感動しました。」

鈴木さんはこの瞬間に、江田島市に家を建てたいと思われたそうです。ちょうどその頃、奥様にはある思いが芽生えていました。

「島の子ども達が、見ず知らずの私に挨拶してくれるのにびっくり。ここで子どもを育てたいなと思っていたところでした(笑)」

その日の夜から、夫婦揃ってネットで土地を探し始めたそうです。しかし、なかなか思うような土地が見つからず、地元の不動産屋さんに希望条件を伝えて探してもらいました。そして、念願の「夕陽の見える家」を建てました。

都会育ちにとって魅力ある島

鈴木さんは福岡、奥様も東京や京都など都会で育ったお二人。島の暮らしに不便はないか聞いてみましたが、返ってきたのはポジティブなお答えばかり。予想以上に田舎での生活を楽しんでいるようです。

「プラネタリウムに行かなくても星が綺麗に見えるし、イノシシもナイトサファリみたい(笑)経験したことが無いことに出会うのは、新鮮で楽しいですよ。」

「海や山が身近で嬉しいです。都会に住んでいるときちんと予定して出かける感じですけど、島では思い立ったらすぐに行けますからね。あと、移住して8年目になりますが、最近、島にカフェなどのお洒落なスポットが増えましたね。友達が来たときに、連れて行ってあげると喜んでくれます。」

島の風景を撮影することを趣味にしている奥様。まちとは違う景色に魅力を感じているそうです。ご夫婦が家を建てるきっかけになった「江田島の夕陽」の写真を送ってくれました。(上の写真)

子どもが生まれて感じること

「私たちの住んでいる沖美町は、道が狭いところが多いんです。ベビーカーだと怖いのでいつも抱っこしています。子どもがもう少し大きくなっても自転車に乗せるのはちょっと心配ですね。」

子どもが生まれるまでは考えもしなかったそうですが、小さなお子さまを連れていると島で新たに感じることが出てきたそうです。

「バスで港にでたら、船が出たばかりのことがあるんです。バスと船の連携がしっかりとできていないのは残念ですね。ひとりだと気にならないですけど、小さな子どもを連れていると待ち時間が長いのは大変です。」

非常にポジティブな奥様が、あえて不満を言ったのは、もっと良い島、暮らしやすい島になって欲しいという島への愛から。

「まだ子どもが小さいので、すぐには無理ですが、将来は、私がデザインしたものや主人が作った作品を販売できるお店を持ちたいですね。」

このインタビューでは触れなかったのですが、手先も器用でセンスの良い鈴木さんご夫婦。これからの長い人生も、美しい夕日を毎日見ながら島暮らしを満喫されることでしょう。

<2021年1月掲載>

沖美町(是長)は住んでみてどんなところですか?

夕陽が綺麗なところです(笑)良くも悪くも江田島市の中で一番島っぽいと思います。

島で一番好きなスポットはどこですか?

一番を選ぶのは難しいです(笑)島に家を建てるきっかけになった『ETTA JAZZ CAFE』や『オリーブアンドライム』、『江田島オリーブファクトリー』など素敵なカフェが好きなスポットです。