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畑と笑顔に囲まれて暮らす

福田さんご家族

【家族構成】
博之さん(40代)、瞳さん(40代)、長男(12歳)、長女(8歳)
【移住暦】
1年目
【仕事】
新規就農(博之さん)

▲左上・為政さんと福田さんご家族。

福田さんご家族は、2024年に移住されました。移住1年目だとは思えないなじみっぷりです。
この日は、広島県の空き家バンク「みんと。」の取材も兼ね、フウドで空き家の内覧や移住相談を担当する為政さんともご一緒にお話を伺いました。

(広島県空き家バンクみんと。の記事はこちら✨お家探しをメインにお話を伺っています!)
9月末リンク予定・お楽しみに!

勢いだけはある移住

「勢いだけはあるんです。」と笑う博之さん、瞳さん。
お家探しで、ポイントになったのは?
「条件をたくさん挙げていったんです。古民家に住みたい。庭が広くて、バーベキューができる家。カーテンを開けて暮らす生活がしたかったので。」と博之さん。
「四角い柱だけではなくて、丸い梁のある家がいいと思っていました。」と瞳さん。
まず、江田島市の空き家バンク・そして不動産業者の扱う物件を見て、いくつか候補があるなか、いまのお家を見つけたそうです。
「売主さんがとてもいい方で、よく気にかけてくださるんです。」
農業を志し、江田島にやってきた福田さん。家の売主さんはもともとみかん農家さんだっため、道具を譲ってくださいました。必要そうなものが余っていれば、今でも連絡をくれるとのこと。
福田さんご家族のお住まいは、江田島市大柿町の飛渡瀬(ひとのせ)にあり、江田島市内で一番大きいスーパーであるゆめタウンや、広島中央地域を中心に出店するローカルスーパーである藤三、中国地方を拠点とするドラッグストアウォンツなどが近く便利な地域。
「当初は夕日のきれいな町に住みたいと思っていたけど、飛渡瀬にしたら、結果すごくよかったです。疲れたときにもスーパーが近いから、買ってすぐ食べれられるし。無理せず生活ができます。それに、子どもたちが通う学校の生徒が少なすぎないのがいい。」
お子さんたちが通う小学校は、江田島市では一番生徒数の多い学校で、全校生徒は200人程度。自衛隊宿舎が近く転校生が多いため、地元住民・移住者・親の転勤で来る子どもたちが通っている。
「江田島の子は、みんな大人とおしゃべりするのが平気な子が多いように感じます。娘もそうなってくれるかもしれません。」
江田島市を選んだのは、子どもたちが大きくなって、呉市や広島市の高校に船で通学できることが大きなポイントとのこと。江田島市内にも高校は1校あるが、船で呉市や広島市に通学する子も多く、学校を選べることは魅力のひとつ。当初、県内のほかの自治体も選択肢にあったが、広島市に通える距離というところは大きな理由だそう。

江田島に来て驚いたこと

江田島市での人付き合いで驚いたことは、意外と人見知りの方も多く、初対面でたくさん話をする人は少ないこと。静かな人かと思っていたら、会う度に口数が増えて、最後には親戚のように話しやすい雰囲気になり、壁が取り払われたように感じたとのこと。
「5分外に出ていたら、通りかかった方とのおしゃべりが始まって、外で30分~1時間お話するようなことも。すごく人通りが多いところなのかな?と最初は思っていました。」と瞳さん。
「こんなふうにたくさんの方から関心をむけられることについては、びっくりしました。」
最初は戸惑いもあったようですが、「とてもよくしてもらっています!」と博之さん。
挨拶周りもしなくて済んだくらい、たくさんの方に話しかけられました。
移住して3か月ほどは、地域の方に声をかけられることや、通りがかりにお話をする機会がたくさんあったという。
「お話してみるとみなさんいい人ばかりで、関心をもって会いに来てくださることに対して真摯に対応したことでいい関係が作れたなと、今は思っています。」

お祭りを「するほう」になりました

消防団や、地域のお祭りに参加する博之さん。お祭りでは獅子舞の獅子になったり、金魚すくいやヨーヨーすくいの係になったことも。
「都会ではどうしてもお祭りに参加する側になりがちで、運営する側になれるのはごく一部ですが。運営する側になれるのは島ならではですね。」
そういった地域の行事に参加することで、生業である農業にもよい影響があるという。
「地域のリーダー的な方と知り合いになることができて、その方がこの地域の大きな農家さんだったんです。今すごくお世話になっています。」

江田島市を選んだもうひとつの理由は、農家になるにあたって一番ピン!ときたのがオリーブだったこと。
「オイルに加工することで生業になる可能性を感じて、オリーブにしました。新規就農の王道としては、研修生になって、補助金を取得し土地を準備してもらって就農することなんですが、私の場合はまったくそういう方向性にはいかなくて笑」
博之さんのように、研修制度や補助金を使わずに新規就農されるのは、かなりチャレンジャーなほうとのこと。
現在は、オリーブや柑橘や野菜などさまざまな種類の作物を育てているという。
地域の方からお借りしている畑や、継承した畑を合わせて、現在はなんと一万平米弱を管理しているそう。
「将来的には、加工品の販売や農業体験のできる観光農園をやりたいと考えています。」
熱心に畑についてお話される博之さんですが、サラリーマンだったころは農家になるとは思っていなかったとのこと。コロナ渦をきっかけに、食の安全について考えるようになり、自分で安心安全な食べ物を作りたいと思うようになったという。独立して社長になりたいという気持ちもあったため、農家になるには自然の流れがあったようです。
「いまは、とにかく一人前の農家になりたい!そして、しっかりと農業で稼ぐことができる社長になりたい!と思っています笑」

▲ちょうどいちじくの食べ頃。親子で収穫です。

会社を辞め、新規就農をされた福田さん。JAの勉強会に参加したり、地域の方々に農業のことを教えてもらうことも。市役所の農林水産課にもたくさん通い、同時にyoutubeやChatGPTまで利用して、果樹や野菜を育てている。

▲福田さんの畑でとれたたまねぎ・にんにく

おもしろい人が増えている、つながっている島

「ここ5年くらいで、移住してチャレンジする人が増えていると聞きます。」
移住してきて、すぐに参加した移住者交流会(内部リンク)では、たくさんのチャレンジする方とお話して、会のあとも食事を一緒にするなど、継続的に交流を持っているとのこと。

そんななか、瞳さんも新しい挑戦を考えているそうです!
「じつは、動物病院を開こうかと思っているんです。」
移住前は獣医師として働いていた瞳さん。
江田島市内にも動物病院はあるが、週に数日しか受診できないため、呉市の病院に行く方が多い。そのため、地域の方から瞳さんにリクエストがあったそう。
「入院や手術をするところというよりは、日ごろのちょっとした相談や爪切りのようなケアに応えられたらと思っているんです。」
現在は、往診で地区を回る動物病院を考えているそうです。

▲ネコのゆずちゃん。未熟児だったところを、瞳さんが拾って育てた。

江田島に移住し、さまざまな挑戦や出会いがあったという福田さんご家族。
博之さんの作ったお野菜や果物は、えたじまーれ(インスタグラム)や江田島市内のお店に並んでいます。
また、瞳さんの動物病院のインスタグラムはこちらから!
みなさんのこれからの活動が楽しみですね。