移住するにあたって、最初は何から取りかかりはじめましたか?
「市の窓口や、フウドで移住相談もしつつ、新築・空き家だけではなく、土地も含めて、実際に足を運びながらとにかく現地を見て回りました。」
当時、恵美さんが不動産業に携われていた関係で、住居探しはなるべく選択肢を広げつつ大変ながらも無事、気に入った場所で古民家を購入することができたそうです。
古民家に住み始めるにあたり、苦労された部分についても伺いました。
「あまり苦労はしなかったと思います。特に大きな手入れはしていなくて、トイレや畳の新替などを行ったくらいですね。基本的にはそのままの状態で生活ができています。」
「結婚当初は、広島市内でいわゆる普通のマンション暮らしをしていました。ずっとここで暮らしていくのかなぁと考えたときに、なんとなく『島に住みたい』という憧れがあって。」
恵美さんは元々、江田島町のご出身ということで、Uターンのような形で江田島市へ戻ることも選択肢にあったそうです。
「江田島市は広島市内と比べると空気がゆったりとしていて、意外と景色の良い所も多いなぁと。」
裕之さんにとっては、恵美さんと出会うまでは来たこともない初めての場所でしたが、何度か訪れているうちに、だんだんと好きなところが増えていき、最終的には島への移住を決めることになりました。
新しい場所や環境での生活には、慣れるまで時間がかかりましたか?
「近所の方々がとても良くしてくださるんです。引っ越してきてすぐの頃は何かと世話を焼いてくださって。色んなことを教えていただいたおかげで、こちらでの生活にもとても馴染みやすかったです。たまにお魚をもらったりもして、そういうところがすごく島っぽいなと(笑)」
街中で暮らしていたときは、紙媒体の情報誌やチラシは自分から取りにいかないと手に入らなかったため、市の広報誌が手配りされているのがとても新鮮に感じられたそうです。
島で生まれ育つと当たり前に感じるようなことも、良いと感じていただけるのはとても嬉しいですね。
「市の広報誌とは別に、自治会で作成している会報誌もいただくのですが、それがびっくりするくらい分厚くて(笑)読み物でたくさん情報が入ってくるのが嬉しいです。」
「色々見ていると、地域の催し物にも興味を持つようになって。夫婦で手話教室に通ったり、ビーチクリーンに参加してみたりと、広く興味を持って行動できるようになりました。」
島の外から来られた方ならではの視点で、「島っぽさ」が感じられる日々を楽しまれています。
島田さんご夫婦が暮らす沖美町は、江田島市の西海岸を臨むため、海と夕日が特に美しく、市内でも特に移住人気が高いエリアです。一方で、コンビニエンスストアやスーパーまでは車で多少距離のある立地。
広島市内という都会からの移住だと、何かと不便に感じることも多いのでは?と、移住後の正直な感想を伺ってみました。
裕之さんからは、「選択肢は少ない方が良いんです。」と、少し意外な回答。
「今までやっていなかったようなことができるようになりました。娯楽など、もちろん都会に比べると刺激や楽しみは少ないけれど。その分お金を使いすぎないし、無いなら無いで、他に楽しみを見つけられる余裕ができたように感じます。」
振り返ってみると、自分たちにとってはプラスな面の方がとても多いね。と、ご夫婦ともに、沖美町での暮らしにとても満足されているご様子でした。
お店を始められたきっかけを伺ってみました。
「景色を見ながらコーヒーを飲んだり、ただみんなでお喋りを楽しんだり、みたいな空間を作りたかったんです。ここにある本も手に取ってもらいながら、ゆっくりと過ごしてもらえたらというのが理想です。」
『しまだ図書室』という本棚に置かれた本は、貸し出しも行っているそうです。
「お店の奥が撮影スタジオになっているので、依頼をいただければ写真を撮ったりもしますよ。」
結婚式場でのカメラマンのご経験を有する裕之さん。自然な笑顔で一番素敵な瞬間を切り取ったような写真の数々が、店内に飾られています。
「特にきっちりと決まった営業日や時間はなくて。店内を覗いてみて、僕がいれば開いています(笑)」
ぜひ、江田島市への移住が気になる!一度遊びに行ってみたい!といった際には、のんびりと時間を過ごすことができる、「しまだのいるお店」にお気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
特に景観が気に入っているので、この環境で仕事ができるのは最高~!
お気に入りのスポットは正直たくさんありますが、スポットというよりは「人」ですね。
会いたくなる人が江田島にはたくさんいます。
住んでみたら自然と会えるし、面白い人もたくさんいます。